物凄い風の音を伴いながら雨が窓を叩く音で、夜中に少し起きてしまったけれど気がつけば午前9時。開いたままのカーテン越しに見える長崎の街はどんよりねずみ色。良く見えないけれどまだ少し雨も降っていそうだ。テレビのリモコンを手探りで探しだし、天気予報をつけると「今日は午後から晴れ」と言っている。「じゃあ午後から出発すればいいや」と睡魔に押されそうになったけれど、ガバッ布団をはねのけて起きる。そう、私は朝に弱いのです。
泊ったのはJR長崎駅の上にあるホテル。遅い朝食をとるために外へ出ると煌々と明るい照明に照らされて家族連れやカップルで埋め尽くされたデパートの様な駅ビル。ユニクロとかGAPがあって、そこには普通のゴールデンウィークがある。非日常にどっぷり浸かっている今の自分にとってそんな街の日常の光景は異空間でしかない。早々にそんなところを後にして、空いているファミレスに入り少し上品な朝定食を食べる。
昼前にホテルをチェックアウトした後、ポツポツと降る雨の最後の一滴が地面に落ちるのを確認してからエンジン始動。曇っていてもこれから晴れることが分かっている曇り空は嫌いではない。希望の曇り空とでも言おうか。とにかく雨上がりの長崎を北に向かって出発である。
海沿いのR207はいい感じの田舎道で楽しかったけれど、大村湾の東側の海沿いはイマイチ。九州の海岸線完全制覇の為には避けられないコース取りだったのでいいんだけど。
天気予報通り、時間の経過とともに青空が戻ってきた。
さて今日の目的地は平戸の手前にあるキャンプ場。移動距離が短いのでのんびりと走る。途中、九十九島が一望できるという公園があったので上ってみたが何も見えなかった。どうも黄砂の影響らしい。昨日の強風で煽られて来たのだろうか。
長崎らしく所々に教会があったので立ち寄ってみたりしながら目的地へ到着。なかなか良さそうなキャンプ場である。但し、風がなければ。幸い今日は無風に近いので快適だが、昨夜ここでキャンプを決行していたらヒドイ目に合っていたに違いない。
皆で買い出しに行って控えめに買った食材と酒を飲み尽くして早めに就寝。あればあるだけ飲んでしまうのだから、控えめな買い物で正解。
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