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ハーレーで感じていたストレスを解消する為にBMWに乗る。

七山

今年三度目の福岡です。バイクに乗るために帰ってきました。少し寒いかも、と思っていましたが、本当に気持ちの良い快晴の秋晴れに恵まれました。薄手のジャケットで暑くもなく寒くもなく風が心地いい。時折、秋の香りを放っている道端の柑橘類が昔の記憶を呼び起こしてくれたりして最高のツーリング日和です。本当は泊りで遠征に行きたかったのだけれど、日曜日の午後から天気が崩れる予報だったので日帰りにしました。

このバイクに乗ると、やはり走るのが楽しくて仕方ありません。ガレージには車検の切れたロードキングが眠っていますが、果たしてあれにまた乗ることはあるのでしょうか。まあ手放すつもりはないし、いずれは乗りたいと思っていますが「いまはまだ時期じゃない」が正確な所でしょうか。

昨日、走りながらふと思ったのは、このバイクに乗る理由は「ハーレーに乗っていた時に感じていたストレスを解消するため」なのかもしれないということ。ハーレーでは出来なかったこと、ハーレーで我慢していたこと、ハーレーで妥協していたこと。このバイクはドコドコ言わないし、シャリシャリも言わない。倒して捻れば、快音と共に前に進む。そんな普通のことがハーレーでは出来ていなかった。自分の場合はそれが「無意識のうちにストレスとして溜まっていたのかもしれない」ということに今更ながら気が付いてしまったのです。もちろんハーレーに乗っているときも楽しかったのですが、あれは「楽しい」であって「快楽」ではなかったのです。そしてこのバイクがもたらしてくれるものは「快楽」そのもの。どこまでも回るエンジン、心地よい排気音、幾らでも倒せる車体、確実に安心して止まれるブレーキ、レベルの高い運動性能、そして快適な乗り心地。恐らくできないことは何もありません。アクセルを捻れば誰よりも速く前に進むことができる快感。ハーレーに乗っていて得られるのはそれなりの走りの楽しさによる主に精神的な満足感。対してこちらは、より直接的で肉感的な快楽が得られます。

どちらの楽しさも十分に知っていますので、どちらかを否定するわけではありません。単純に個人的な好みの問題なのです。スポーツカーが好きな人、高級セダンの好きな人、四駆が好きな人、キャンピングカーが好きな人。人それぞれなのと同じです。そしてこのバイクは、スポーツカーをカモれる高級セダンみたいなものだと思ってもらえると分かりやすいと思います。

本当は若いときに動力性能の高いバイクに乗って、落ち着くためにハーレーに乗るというのがノーマルなのかもしれません。自分はハーレーから始めてしまったので、あとでこちら側に来てしまっただけなのです。若いときに六本木で遊びまくって銀座に落ち着くのがノーマルパターンとすれば、銀座から始めていまさら六本木に目覚めるみたいなものでしょうか。

私にそんなことを思わせる K1600Bは、BMW伝統の直列6気筒エンジンを積む、他に類を見ない快楽のオートバイ。BMW のバイクは全車種試乗しましたが、他のどれとも全く違っています。だってボクサーエンジンと直6では比較になる筈もありません。やはりバイクの性格はエンジンで決まるのです。気になったとしても試乗車を探すことすら困難だと思いますが、一度乗る価値のあるバイクですので是非お試しください。

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