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スピードパス

先日、セルフのスタンドでバイクに給油をしていた時のこと。
クレジットカードで支払いをしているのを確認するとキャンペーンガールならぬ、キャンペーンおじさんがツカツカと近づいてきた。
スピードパス
「これをですね、かざすとですね、2円安くなるんです。これ差し上げます。」
なんだか分からないけれど、ガソリンが安くなるカードと言うのをくれた。
「それからですね、こうゆうのがあるんですけどね、これだとカードを入れたりしなくても給油ができるんです。」
と言って小さな黒いスティック状のモノを差し出してきた。
「年会費もですね、入会金もですね、何も掛かりませんのでいかがですか?」
はぁ。
「それではですね、給油が終わったらバイクはここに置いたままで結構ですからね、あちらへお願いします。」
2円の割引きに食いついたオレを見事に釣り上げたオジサンは、そう言うとちょっとニコヤカにスタンドの建屋に入っていった。
給油を終えて、話し方にすこし特徴のあるおじさんの待つ建屋に行くと、カウンターの上にきちんとこちらに向けられた申込書が置いてあり、その横にボールペンが添えられていた。
名前と住所、電話番号。その他諸々を記入すると引き換えに例のスティックが渡された。
「それではですね、今月いっぱい7円安くなるカードを差し上げますので…」
***
自分は財布を持たない。
だからスタンドに行くと「ハイオク満タン、カードで。」と言いながらサドルバッグを開けて、素早くクレジットカードを出さなくてはならない。
「カードで」というセリフを吐いた途端、スタンドの店員はカード待ちになって私がカードを手渡すまでフリーズする。胸にポケットの付いた服を着ているときは、あらかじめカードをポケットに入れておくので良いのだが、夏はそうもいかない場合があって結構不便だなと思っていた。
だから薄着の時はなるべくセルフのスタンドを使うようになっていた。セルフのスタンドならサドルバッグをゴソゴソとまさぐる私に「早くカード出せよ」と心の中で舌打ちする店員に急かされることがないからだ。
しかしこれはいい!
キーホルダーにこの黒いスティックを加えておくだけで給油ができるのだから便利この上ない。
いままでスタンドの銘柄はにはまったく無頓着だったから、どのスタンドがどの位の割合であるのか知らないけれど、これからは給油をするときにはこのスティックが使えるスタンドを軽く探すようにはなるのだろう。
しかしこれでは彼らの思う壺だ。
だがこれは、そう思わせるツールを打ち出してきた企業の、マーケティングの勝利だ。
ちょっと癪だがガソリン給油に関しては自分も単なるユーザーに過ぎないので、素直に踊らされてみようと思う。
興味のある方は最寄りのスタンドへ。
どうせならオジサンじゃなくて、キャンギャルのいるスタンドで手続きして欲しい。

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