ハイサイ!ちゃーがんじゅう?
今日で5日連続太刀魚を釣っているよ。
もはやこれはお祭りだ。そうタチウオ祭り!
もう何匹釣ったのかよく分からなくなってきたけれど、毎日釣れていることは確か。
午後6時ちょっとまえに釣り始めて6時半には家で出刃包丁を握っている。
もう釣れるのがあたりまえになってしまうとこれは狩り。いや、もしかすると単なる調達かもしれない。
この場所は有名なのか知らないが、日によって太刀魚狙いのルアー釣りの人が結構来る。
しかし、、何故か釣れるのは自分だけということが良くある。
「え?なんでお前だけ釣れるの?」 「え?しかもなんでもう帰るの?」
毎日そんな視線を受けながら晩飯のおかずを調達している。
自分なりに分析をしてみると、多分いま使っているルアーが凄いんだと思う。だってオレ、まだ釣りを始めて2週間も経ってないんだから。
他の人たちは皆、例外なくレッドヘッドのミノーを使っている。それに対して、10匹近いタチウオを仕留めた当家のルアーはゴールデンのミノー。しかもグロー(夜光)仕様だ。
もうボロボロになってしまったけれど、いったいこいつはいつまで活躍してくれるだろうか。
実はこの場所には、毎日通ってきている顔見知りの老後のおじさんがいる。
夕方になるとやってきては、小さなボリュームのラジオを聞きながら仕掛けを作ったりして楽しんでいる。
連日タチウオを釣り上げているワタシの一部始終をこのおじさんは見ているのだが、決してルアーを投げることはない。
効率とデータを重視するワタシがこの場所で釣りをするのは長くて30分程度だが、彼はその間に3~5投くらいしかしない。
ルアーを投げる合間に時々彼の方を見ると、いつも彼は何かと格闘している。
良く見ると、サンマを縛ったり、サンマを縛ったり、サンマを縛ったり… している。
どうやら彼はサンマの生餌で獲物を仕留めることにこだわっているらしい。
ある時、(こんなに目の前でルアーで釣れているのに) どうしてサンマで釣るの?と聞くと、
「サンマで釣ると1メートルを越える大物が釣れるかもしれないよ?」 という。
彼は晩飯なんかではなく、夢を釣りに来ているだ。