普通のカメラは歩きながら撮影をすると手ブレが酷くて使い物にならないのですが、スタビライザーを付けると手ブレを大幅に軽減することが可能です。一般的にスタビライザーという製品は、カメラのオプションとして単体で売られることが多いのですが、DJI OSMO は最初からスタビライザーとカメラが一体になった製品です。
実は私は既に GoPro 用のスタビライザー KARMA Grip というものを所有しています。
しかし、いろいろ思うところがあって DJI OSMO 購入に至りました。今回はその辺りの説明をさせていただきましょう。
DJI OSMO 購入の理由その1。
GoPro 本体を KARMA Grip に付けたり外したりするのが面倒になった。
「ああ、もう、そんなことだろうと思った!」
と、私の身近な方々はきっと呆れることでしょう。
だがしかし!私が GoPro を使うシチュエーションというのは主にツーリングの時なので、 GoPro 本体はバイクに取り付けて使うことが多いのです。目的地に到着してバイクから降りたときがスタビライザーの出番なのですが、KARMA Grip を使おうとした場合、バイクに装着してある GoPro を取り外して KARMA Grip に装着する、という手間が生じます。同じように再びバイクに乗る際にも、KARMA Grip からGoPro を取り外してバイクに装着する、という作業が必要になります。まあ、今までは実際にその作業をおこなっていたわけですが、これって考えただけで面倒でしょう。だったら最初からスタビライザーが付いた OSMO がサドルバッグに入ってたらどうかな?と思うのは当然の流れだったのです。
DJI OSMO 購入の理由その2。
KARMA Grip 重いしデカいから、軽そうな DJI OSMO に目移りした。
そもそもスタビライザーというのは、歩きながら使うことを想定しています。言ってみれば「お散歩動画カメラ」なのです。だったらやっぱり軽い方がいいに決まっています。
KARMA Grip はグリップが太いんです。そして重い。こんなの持って歩きたくないよなー、と思う訳です。デカいラガーマンならともかく、私は華奢なのです。だから持って歩かなくなる。いままで気にしてなかった DJI OSMO。良く見たら小さいじゃないですか。スペック見ると軽そうだし。これはちょっと使ってみたい。と思うのは当然の流れだったわけです。
DJI OSMO 購入の理由その3。
非広角の 4K 動画が撮りたかった。
自分は広角の映像使いません。広い画角は魅力ですが、水平線や地平線が歪んでいる画が好きではないのです。
GoPro は画質を 4K に設定すると、勝手に広角に切り替わります。「広角はイヤだ」と設定を変えると画質は 2.7k まで落ちてしまいます。だから私の GoPro は、常に 2.7K カメラとしてしか使えていません。
でもやっぱり 4K 画像が欲しいよねー、となると OSMO に触手が動くのはやはり当然の流れなのです。
そんなわけで DJI OSMO が手元にやってきました。
KARMA Grip と使い比べて DJI OSMO の方が良さそうだったなら、まだ値崩れしていない KARMA Grip を売ってしまおうと考えています。まだ OSMO を使い込んではいないのですが、とりあえず気になるところを列挙しておきましょう。
新製品 OSMO+ が発売になっていた
購入にあたり、OSMO の値段を調べてみたら結構高いので驚きました。そして OSMO には後継機種の OSMO+ という製品が既に発売になっていることが分かりました。新しい方がイイんじゃないの?と思って調べてみると、OSMO と OSMO+ の違いは主に「ズームの有無」だけでした。しかし「ズームが使えるのは HD画質のみ」みたいな記述を見つけてしまうと、あっさり検討対象から外れました。4K しか使う気のない私に、HD 画質でしか使えないズームは無用の長物。それにモニター付けずに運用するならズームは不要。価格が下落傾向にある旧機種を選択しました。
大きさ
実際に購入してみたら使ってみたら、予想以上に軽くて持ちやすい。ガングリップは手にしっくり馴染むし、握りやすい。大きさと重さについては大満足となりました。
録画開始までのスピード
KARMA Grip は録画ボタンを押してから実際に録画が開始されるまで結構な時間が掛かります。これに対して OSMO の方はそれよりもずっと早い。KARMA Grip と OSMO を同時に起動させてみたところ、OSMO の方が 6秒程度早く録画が始まりました。
OSMO のスマホとの接続は必ずしなくてはならないという訳ではないので、モニターが無くても良いなら、DJI OSMO はかなり気軽に使える感じです。
ファンの音と熱
OSMO を購入してまず驚いたのは、カメラにファンが付いていて、それが室内だと結構うるさいこと。ちなみに KARMA Grip 完全に無音で動きます。
録画を開始するとファンスピードが落ちるのか、若干音が小さくなります。でも、録画中の方が熱を発するんじゃないの?と心配になったりもします。カメラ本体とボディ上部はかなり熱くなります。
内蔵マイクがファンの音を拾ってしまうというレビューがあったなら、それは室内でチマチマとレビュー動画撮ってる引きこもりの意見ですね。サンプル動画を見ていただけば分かる通り、アウトドアに持って行けばファンの音は気になりません。
ただ、静かな環境だと確かに拾ってしまう可能性はありますが、そもそもスタビライザーって室内で使わないでしょ。まあそうゆう人たちは、外部マイクを検討してください。
電源確保
OSMO ふざけんなよ、と思ったのが電源周り。 USB ケーブルで充電ができないどころか、バッテリーを取り出して、コンセントに繋ぐタイプの充電器で充電しなくてはならない。しかも一本のバッテリーが一時間持たない。なんじゃそりゃ!って感じです。仕方ないので予備バッテリーを購入しました。これを数本持って歩かないと現実的に使い物にならないでしょう。
ちなみに KARMA Grip の電源は優秀です。あの大きさの殆どを、バッテリーが占めているだけあって、電池切れの心配は殆どありません。さらに GoPro 本体を KARMA Grip に装着すると自動的に充電が開始されます。GoPro 本体の電池残量が無くなってしまったら、KARMA Grip に装着すればバッテリーが回復するのです。
ジョイスティック
DJI OSMO はジョイスティックで撮影アングルを変更できます。花火大会に持って行くと、上下のアングル変更が必要となりますが、これは結構便利な機能でした。
平時のときは、ジンバル本体を台の上などに固定してジョイスティックを「ほんの少し」動しせば、まるで電動回転雲台を使っているかのような 360 度以上のパノラマ動画を手軽に撮影することができます。
ピッチロック
私が初めて使ったスタビライザーは GoPro KARMA Grip です。KARMA Grip はグリップを上下に向けてもカメラは常に水平方向を向いています。カメラを上下に向けるためにはボタンを押しながら角度を付ける必要があります。最初は違和感を感じていたのですが慣れてしまうとこれが普通になってしまいました。
対して DJI OSMO の場合、グリップを上下に向けるとカメラはそのまま追従してきます。KARMA Grip に慣れ切ってしまった私には、この挙動はとても不自然で使いづらく感じました。
但し、この設定はスマホを接続して DJI GO APP を起動すれば、設定を変更することができます。「ピッチロック」をオンにすれば、DJI OSMO は KARMA Grip の様に動きます。
操作系
DJI OSMO には電源スイッチのほかに、ジョイスティック、録画ボタン、シャッターボタン、トリガーと、四つのボタンが付いています。特に人差し指の部分にある「トリガー」は、一度押すとカメラロック、二度押すとニュートラルポジション、三度押すとセルフィーポジションと、簡単にカメラの操作をすることができます。これが思いのほか使いやすくて、何度も二度押しをしてしまいます。
遠隔操作
自分は本体横のスマホホルダーは外して使っています。そして必要な時だけ、DJI GO APP を起動してモニターとして使用しています。が、これがとても使いやすい。特に人ごみの花火大会では重宝しました。左手で OSMO を持って高く掲げて、右手でスマホを持って DJI GO を起動。右手で自由にカメラの向きを自由に変えられるし、写真も動画も手元で切り替えできるし、当然アングルの確認もできる。下を向きながらカメラのモニターを見れるって凄い。要するにカメラに触らなくても全ての操作が出来るわけです。
これって本体横にスマホをくっつけておくよりも、離した場所からリモートコントロールした方が、便利だし用途も広がる気がします。
画質
ローライトではダメですねー。ノイズが出ちゃってザラザラです。暗い場所では SONY RX100 M5 とか使いましょう。色見については、MAVIC PRO っぽい感じなので自分はすぐに馴染めました。
テスト撮影
ちょうど近所で花火大会をやっていましたので、全編 OSMO で撮影してきました。こちらの動画をどうぞ。
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