突然ですが、21歳のとき、大型トレーラーの運転手をやっていました。大井埠頭とか本牧埠頭を走っている、海上コンテナを引っ張っているアレです。
普通自動車免許取得後3年以上経っていないと大型車には乗れないのですが、これに加えて大型トレーラの運転にはけん引免許が必要なので当時史上最年少の海コン・ドライバーです。
普通は大型トラックに何年も乗ってからトレーラーに乗り換える、というのがこの業界の常識ですが大型車には乗ったこともなかったのに、大型免許もけん引免許も府中試験場で一発取得して、海上コンテナ輸送の会社に就職したのです。
さて、そんなことはどうでもいいのですが、関越道の追い越し車線をトレーラーで走っていたときの事です。ドッカーン!!!という物凄い音がして衝撃と同時にトレーラーヘッドが大きく上下に揺れました。とっさにミラーを見ると真っ白で何も見えません。白煙で白いのです。
体が勝手に反応してブレーキペダルを踏み込みますがカチカチに固くて微動だにしません(油圧が来ていなかった)。クラッチペダルを踏み込むとスコーンと何の抵抗もなくペダルが底についてしまいました。
エンジンは掛かっていて、ギアはニュートラル状態、油圧ゼロでブレーキ・パワステ効かず。スピードは100キロを超えています。こうなるともう、暴走状態です。が、割と冷静に左ウインカーを出し、左車線に寄せて、サイドブレーキを引いて車両が停止するのを待ちました。止まるまで一キロ以上は惰性走行したと思います。
無線で助けを呼んで、路肩でしばらく呆然としていると、道路公団の黄色い車がやってきていきなり怒鳴られました。「あんなもの道に落としてアブネーじゃねーか。後ろに車がいたら死んでたぞ。」そう言われても落ちたのがどんなものなのか分からないし(見てみたかった)、どうして落ちたのかも分からないので、「すいません」としか言えませんでした。
トレーラーを降りて車体の下を覗いて愕然としました。そうです、プロペラシャフトがギアボックス共々落ちたのです。よく見るとシフトレバーの生えている床の隙間から、地面が見えています。あの物凄い衝撃は、プロペラシャフトの前方についたギアボックスが先に落ちて、プロペラシャフトが地面に突き刺さり、後輪が飛び上がろうとしたがコンテナの重量で押さえ付けられた、という恐ろしい状況だったのです。
関越道の追い越し車線でそれなりのスピードで突然そんなものが落っこちたにも関わらず、大事には至りませんでした。幸い後続車がなかったためです。しかし、「後続車がいたら」そう思うとぞっとします。
数時間後、仲間のトレーラーヘッドが置き去りになっているコンテナと私をピックアップに来てくれました。プロペラシャフトの落っこちた我がトラクタはレッカーされて三菱ふそうへ。あとで上司に「ちゃんと点検していたのか!」そう怒られました。普通の始業前点検は習慣になっていましたが、いったいどんな点検すれば良かったんでしょう。
この日を最後にトレーラーを降りました。
ニュースを見ていて、あーアレはこれだったのか、と今頃になって納得したのです。
私も5年から6年にパジェロに乗ってました。
そのパジェロも欠陥車でブレーキが効かなくなんどかなりました。
何度もディーラーに持っていきましたが問題ないと言われ実費でブレーキパットも交換したりしましたが結局は欠陥でした。
走行中にブレーキが効かなくなって前の車が迫ってくる恐怖感は忘れることはないと思います。
事故にはならなかったのが不幸中の幸いです。
個人的には三菱は好きでしたがあまりの隠蔽体質にちょっと嫌気がさしています。
ブレーキパット代返してほしかったな。