ジョンイルさんが亡くなりましたね。
地上波の報道の中で、北朝鮮の国民は洗脳されている的な報道を見かけましたが、日本人だって同じレベルで洗脳されているのに何を言っているんだと思ってしまった。
日本だって世界から見れば多分十分すぎるほど特異な民族に違いないのに、島国に住んで全員が同じテレビを見ているから、もうそんな事すら気が付かなくなってしまったのだろうか。
北朝鮮は世の中のことを国民に知られないように情報操作をしているらしいけど、日本のメディアだって大差ない。視聴率とスポンサーと○○○○の利害を気にしながら各社横並びな内容しか流さない報道のどれだけ偏っていることか(偉そうな事を言っていますが、いつも私が見ているニュースが CNN と BBC だというだけです)。
いつからか私は日本の何かが足元から溶解しはじめているみたいな感覚を感じていました。
だから政権交代が成されたのに何も成されなかったり、3.11で国政の機能不全や隠蔽体質が露呈したところで、特に失望することもありませんでした。もうすでに日本の何かに諦めを感じてしまっていたのかもしれません。
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初めて沖縄を訪れて、レンタカーでも借りて、国道58号線を北上すると、米軍基地の広さや近さに圧倒されます。私も最初はそうでした。「おぉ、やっぱ沖縄スゲー」みたいな。
しかし観光ではなく、実際に引越してきて沖縄に住み始めると、やはり何か強烈な違和感を日増しに感じざるを得ませんでした。米軍施設に家の周りを完全に包囲され、引っ切り無しに戦闘機とヘリコプターと巨大な貨物機が飛び回り、米兵とその家族が町中を闊歩する日常。
頭では「ここわ、オキナワ、なんだから、」と意味不明な理解をしているにも関わらず、私のカラダが本能的に異常を感じ取る、無意識に何かを拒絶する、みたいな感覚です。
最初は分からなかったし、これからどんどん慣れて麻痺していくだろうこの感覚は、この限られた期間にしか認識できないのかもしれないが、今は軽く吐き気さえ覚えるようになってしまった。(あ、これはもしかすると単なるツワリかもしれないなぁ。こっちにきて太ったからなー。妊娠3ヶ月くらいかなぁ...。)
近所のスーパーに買い物に行ったら、テナントの書店の一番目立つところに大量に積んであった本が目に付いた。タイトルは 『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知ってること―沖縄・米軍基地観光ガイド』 。
ビニールに包まれた販売用の本の傍らに、ビニールの掛かっていないのが3冊置いてありましたが、立ち読みされまくってボロボロになっていました。私はいままで本屋でこんなボロボロになった本を見たことがありません。
自宅から数十メートルのところに「キャンプ・フォースター」という米軍施設があったりするし、どうも最近ツワリがひどいので、これは良いタイミングだとばかりに買ってきたのだけど、ズルズルと引き込まれてあっという間に読み切ってしまった。
タイトルを見ると沖縄の基地について書かれている解説本という印象を受けるが(もちろん基地についての情報は詳細に載っているけれど)、この本はそんなレベルのものではなかった。
なんとなく皆が抱えているであろうモヤモヤを、スッキリと解決してくれるとんでもない本だった。個人的な感想は「あぁ、なぁんだ。そうゆうことか。」という感じ。
どうして沖縄にこんなに基地がたくさんあるのか。どうして移設問題がなかなか解決しないのか。どうして日本の首相はすぐに変わってしまうのか。これらの答えが全部きれいに繋がってストンと腑に落ちる感じ。日本人なら知っておかなくてはならない、とても重要な事が沢山書いてある...、気がするので、どうか皆さん買ってみてください。
P.S.
沖縄という場所は、自分が日本人であるということを再認識させてくれる素晴らしいところだった。
戦前・戦後を通じて、報道・メディア統制の有様は、おっしゃるとおりです。
米国の歴史、大陸と半島と日本の少し古い史実を学ぶことで、平和ボケさせられたウソ八百の話しが読み解けます。
沖縄の基地を問題としている主な輩の国籍が何故違うのか、何故本土の人間が多いのか もです。
沖縄タイムの人生を堪能して下さい。