原発なんて止めてしまえと無責任に騒ぐ人たちを横目に、ふと疑問になったのでちょっと計算してみました。
原発1基の出力を平均100万KWとして、点検2ヶ月の休止期間を加味した1年間(300日)の発電量を計算すると約 72億kWh でした。
シャープのホームページに依ると、最新式太陽光パネル20枚(定価約184万円)の3.82kWシステムの年間予測発電量は4,134kWhとの記述がありましたので、これを元に計算してみました。
すると原発1基分の発電量は、この家庭用システムに換算すると1,741,654世帯分。
金額に換算すると3,204,643,360,000円。すなわち3.2兆円でした。
太陽光パネルの設置面積に換算すると47.2平方キロメートル。
ちなみに福島原発6基の出力は469.6万KWなので、これをすべて太陽光パネルに置き換えると、必要な面積は約217平方キロメートルになります。パネルの購入金額は15兆円になりました。
平方キロメートルと言われてもピンと来ないので、福島の避難地図に重ねてみました。
左の紫が100万KW級原発1基分の太陽光パネル設置に必要な47.2平方キロメートル、右の薄いところが福島原発6基分の217平方キロメートルです。
地元の人はこの土地を離れたくないだろうことは承知していますので、このような地図の作成は、たとえ仮であっても地元の方の感情を逆撫でするものと思います。
このエリアの汚染が酷くなってしまって人が住めなくなってしまったらこうゆう案もあり?とか考えてしまいますが、今は広さを単に視覚的に表しただけと解釈してください。
単なる思い付きで始めた計算なので、手近な Wiki とシャープのホームページから拾ったデータが元になっています。
実際には太陽光発電よりも、太陽光熱発電の方が効率が良かったりしますし、発電コスト(日本の電気料金は総括原価方式)なんかも無視しているので実現度は低いかもしれません。
そもそも素人がシャープの家庭用のパネル(しかも定価)で計算していますので、あくまでも単純計算の空論でしかありませんが、その分わかりやすくなったのではないでしょうか。
実際に計算してみた感想は、「あれ?この程度で出来るの?」でした。
実は、国土の半分をパネルで埋めてもダメですよ的な答えを想像していたのですが、その気になればできるんじゃない?という結論が出たのでちょっと驚いています。
もちろん仮定の論理として、でも、なるほどなるほど!です。
納税者の立場、職業人としての立場、呑み助の立場、消費者の立場、足下対策向け対策/中長期対策の観点、色々ございますが、取り敢えず目下私の計算しているのはロールスロイスplc製のエンジン(トライスターとかB787とかアパッチとかのと基本的に同じの)を回したときの発電量、発熱量、消費油量(燃油+潤滑油)、メンテ人月と技術者の確保、油の調達方策、タービン等のトラブル発生率と対策コスト、等の想定コストと、んでそれがどんだけ「ホントに」役に立つのよ、ってやつです。何れにしましても、どんな立場にいても、机上の計算であったとしても、先ずはファクトファインディングから始めなきゃ、ですね。