GoPro 純正のバッテリーは、一個2400円。
ところが社外品のバッテリーチャージャーセットは、互換バッテリー2個と充電器のセットで 3,380円。
これは安い!と飛びつきました。
そして商品が届いて暫くすると発売元から変な日本語のメールが来た。
「最新の情報ですが、GOPRO Hero5更新システム(HERO5 Black update v01.55)は他社のバッテリーを避けました。
つまり、GOPRO Hero5カメラーシステムを更新すると、
正常に純正バッテリー以外のバッテリーを使用したい場合、
なんじゃそりゃ?
それにしても本当にバッテリーチェックなんてできるのかな?
しかし、アマゾンのレビューを見ると、本当に使えなくなった人が続出してるっぽい。
まあバッテリーが使えなくなったとしてもこの値段なら、3つ同時に充電できる充電器を買ったと思えばいいんだけどね。軽くて、USB-C と Micro-USB に対応しているから、遠征にも持っていきやすいしいい感じ。
ファームウェアも今のところは無理にアップデートする必要もないだろうから、どうしても使いたい機能がリリースされるまではそのままにしておこう。
大変古い記事に失礼いたします。
デジタルカメラやビデオカメラ等のバッテリーのケースの中には実は電池部分だけではなく、基盤が入っているのです。
通常、電源の供給だけですと端子部分は+と-の2接点だけで可能です。しかし、多くの交換型専用バッテリーの端子は4つだったり5つだったりしますよね。
交換用のバッテリーは複数の機種で使える汎用品が大半ですので+と-だけの位置を固定しておき、それ以外の端子(機器によって通信で使う端子数は異なります)で本体との通信を行うわけです。
機器本体の電源を入れると、本体はバッテリーに対して「お前は純正バッテリーか?」とか「お前の容量はどのくらい残っている?」と通信用端子で尋ねるわけです。そしてバッテリー側は「残りは40%だよ」「もちろん純正だよ。証拠に合言葉を伝えるね!」と返答し、合言葉が一致すれば初めて本体は動き出すわけです。
そして互換品バッテリーを作る会社は、実際の純正バッテリーと本体の通信を解析して合言葉を盗み聞きし、互換バッテリーの基盤にもその合言葉を実装するわけです。
しかしここに大きな落とし穴が存在します。
実はバッテリーケース内にある基盤には複数の合言葉が用意されているケースが多いのです。そして本体のファームウェアなどの更新時に今までは「山」と問い合わせて「川」と答えがくるのを待っていたのを、「海」と問い合わせて「空」と答えが帰ってくるのを待つように変えてしまうわけです。
当然互換バッテリーにとって「海」は未知の合言葉になりますので「空」と返すことが出来ません。そこで純正品ではないのがバレてしまい、本体側は起動を拒否したり、正確な残量表示を拒否(例えば残り40%でも10%と扱ったりする等)して互換品排除を行うわけです。
互換品による発火事故や、電圧の異常などによる本体の破損を防ぐのも大きな目的ですが、互換品絡みのクレーム防止、バッテリー開発費の改修(互換品は言ってみたらブランドバックにおけるコピー品ですので)、企業にとって大きな収益源である消耗品の流失を防ぐわけです。
バッテリー以外にも、コピー機やレーザープリンタのトナー、インクジェットプリンタのインクカートリッジ等も全く同様の仕組み(合言葉)になっています。インクジェットプリンタのインクカートリッジでまだまだ互換カートリッジのインクが目で見る限り残っているのにプリンタ側では空と表示され印字できなくなったりするのはこの為です。
長々と失礼いたしました。
※当方複合コピー機などを手がけるメーカーで勤務する者です
コメントをいただきましてありがとうございました!
なるほど、そうゆう仕組みだったのですね。
実に明確で分かりやすいご説明を頂き、至極理解できました。
メーカー側の「純正品を使ってね」という「願望」は理解できるのですが、互換品と2倍の価格差があると、ユーザーは「消耗品くらい自由にさせてくれ」と思ってしまいます。
例えば、「価格は2倍差ですが、安物の中華製とは3倍の性能差があります」とか、「高い理由」をハッキリしてくれれば納得すると思うのです。
特に我々ハーレー乗りは、アメリカで1000円で売っているパーツを、日本のディーラーに2000円で売りつけられてきた過去があるので、メーカーの価格設定に懐疑的です。あと、性能は大したことないのに値段ばかり高い、メーカー指定オイルとか。
それと、始めから「この商品の本体価格は、消耗品で儲けようとしてのこの価格です」とか言ってくれれば協力しようと思うのに、「そうゆう魂胆なのか」と言うのが見えてきちゃうのが嫌なんですよね。
これってその昔、まだコピー機が「カウンター料金」を取られていたのが当たり前だった時代に、「トナーを自分で交換できる複合機」が出た途端、みんなそっちへ行きたがった件を思い出しますね ;-)
品質の良いものには幾らでもお金を払いますが、同じ製品(または品質)なら1円でも安く、と考えるのはユーザー側のスタンスとしては当然のことだと思いますので、メーカーにはそれに応える努力をしてもらえたら嬉しいですね。