K1600Bは、その大柄な見た目に似合わず足付きは良い。とは言ってもカカトは付かない。どうせ山道しか走らないので、信号待ちに捕まる機会もさほど多くない。だからあまり気になることはなかったのだが、シート・ローダウンキットというのを見つけたので試しに買ってみた。機構を知らなければ「なんだこれ?」と思ってしまいそうな見た目だが、これでシートが 1センチ下がるのだ。
BMW のシートを外すとこんな感じ。この黒くて丸い部分にシート前方を引っ掛けて固定する仕組みになっている。
引っ張ると簡単に外れるので、ローダウン用パーツと交換。
左が純正。右がローダウンキット。中の軸穴がオフセットしているので、その分シートが下がるという仕組みだ。
ローダウンの場合には、その 1センチがとても大きいものであるのはバイク乗りなら知っていることだろう。本パーツの威力もやはり絶大で、スニーカーからブーツに履き替えたくらいの違いがあった。普段は付かない踵が付くようになったので、停車中の安定感が抜群に良くなった。サスペンション長を短くするタイプのローダウンではないので、車両の走行性能にはまったく影響が無いのも嬉しい。
そして実際に走ってみると、足付き以外にも色々とメリットがあった。
1.着座位置が1センチ下がった事によって、ウインドスクリーンに対して自分の相対位置も下がり、風の当たりが弱くなった。風の通り道が「額の上辺り」から「頭上」に移動した様な感覚。これは想像していなかった福音である。
2.着座位置が1センチ下がった事によって、ステップが近くなった。少し窮屈に感じるのではないかと危惧していたが、前方のフットレストが近づいて来たことによる恩恵が大きい。なんてったっていままでより楽ちんなのだ。
3.着座位置が1センチ下がった事によって、乗り手の位置が重心に近づいた。慣性モーメントが小さくなったため、切り返しが少し軽くなった。これは車両サイズが小さくなったのではないかという錯覚に繋がる。
たった 5,000円でこれだけの効果があるなら、もう買うしかないでしょう。
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