決して律儀な性格ではないのだが、出発してすぐにスタンドに立ち寄るというのがあまり好きではないので、九州遠征に備えて給油をするためにガレージからロードキングを引っ張り出した。
これ、昨日のこと。
実は浜名湖オフからバイクに触っていない。ほんのちょっと腰を痛めてしまったので、九州に備えて安静にしていたのだ。オンシーズンに二週間以上バイクに乗らないなんて、らしくない。でもまあいい。明後日からはイヤというほど乗れるんだから。
スターターボタンを一秒と押すことなく、ズドン!と掛かるエンジン。相変わらず絶好調。エンジンとミッションにオイルが回り始める画を想像しながらソロリと走り出す。
調子を見るためにグルッと一周するか。近所の国道を西へ向かい、海沿いを走って帰ってこよう。
走り出して数分。センターコンソールに取り付けた薄手のナビがチラチラしている。チラチラとは画面のことだ。壊れかけのテレビみたいにフリーズした起動画面がチラチラしている。あれ?おかしい。電源ボタンを操作しても無反応。仕方なくバッテリーを外して強制リセット。画面は一度真っ黒になり、再起動を始める。が、それで終わり。うんともすんとも言わない。
その後も試行錯誤してみるが、どうやらご臨終の様子。
別にナビに頼って走っているわけではない。細い県道が好きなので、知らない道に突入する前に「この道は向こうに抜けられるのか?」をチェックしているだけだ。ロードキングで一人山奥の行き止まりに突き当たるほど絶望を感じることは無いだろう。もしそこが下り坂なら一巻の終わりである。
スタンドに立ち寄ると、人好きのするおじさんが、「綺麗にしてんね。こんなんじゃ走るのもったいないっしょ。これじゃおかしな道は走れないわな。飛び石とかヤダよなぁ。オレも乗ってんだけどね、バイク。」と話しかけてくる。
ナビがぶっ壊れていたことに少しショックを受けている私は少しうわの空で「はぁ。」と相槌を打つ。
おじさん、このタイヤ見えないの?この黒いやつ。このバイクにタイヤが付いているってことは、それは走るために付いているんだよ。こう見えてももう10万キロも走っていんだこのバイク。綺麗なボディだけど飛び石なんて気にしないよ。そんなの気にしてたら思いっきり走れないじゃん。明後日から旅に出るんだ。そしたらまた獣道ばっかり走るんだよ。楽しみでしょうがないんだよー!
でもこれは口には出さない心の声。
丁寧にガソリンを入れてくれたおじさんには、
「綺麗なクルマに事故は無い、って教えられたから綺麗にしてるだけですよ。」
そう言って、クールに立ち去る。
さて、壊れたナビはどうしようか。
家に帰ってアマゾンで調べてみたら「あと3時間以内に注文すれば、本日中にお届けします。」と書いてある。便利な世の中にになったものだ。そして、恐るべしアマゾンプライム。
今日届くんなら買っちゃうよ。あれ、随分安くなってるね。いまどきのナビって15,000円で買えちゃうんだ。
また何か届いた。
YERA
一つ前のシリーズですが、
レーダー機能付随で重宝してます!
ただし車だけの運用ですので
クレードルをバイクにどう装着するかが課題です。
最新型は単品利用でOKなんでしょうか?
残念ながら新しい機種ではレーダー機能はなくなっています。
バイクで走りながらだと警報音の類は全く聞こえませんので、レーダー機能が役に立つかはちょっと謎です。
オービスなどの警報もバイクでは無意味なので、自分の場合にはオフにしています。
結局ただの地図としてしか使っていません。
ちなみに私は保険としてサドルバッグの底にパトリオットを積んでいます。