昨日走った福岡から阿蘇までの行程に大した距離はなく、少し走り足りない感じだったので、今日はとにかく走りたい気分。とりあえず南下して行けるところまで行ってみよう。とはいえ宛てもなく急ぐ旅でもないので、良い景色をみつけては道端に停まって撮影をしたりします。
阿蘇や阿蘇山よりも、私は南阿蘇の景色が好き。少し高台の道から南阿蘇を眺めながら走ります。
震災の影響で、阿蘇周辺の道は所々が分断されたままでした。突然現れる迂回路の看板に翻弄されて、なかなか先へ進めません。目的地には到着しますが、走るルートは自由に選べない感じです。いつもの夏よりクルマが少ないのは、気のせいでしょうか。
南阿蘇を抜けると一気に南下して、いつもの椎葉村へ入ります。ちょうどお昼になったので、メインストリートに有る蕎麦屋へ立ち寄りました。色は薄いけれども美味しい出汁の掛った太めの手打ち蕎麦。やはりこれは美味しい。またここを訪れた際には寄らせていただきます。
椎葉から南は道が険しいので、自動的に西へ向かうことになります。
この辺の道は大好きな道なのですが、年を追うごとに改良工事が進んで道が綺麗になっています。古くて細い道が好きな自分にとっては寂しい限りです。そういえば、阿蘇から椎葉へ向かう道もかなり改良が進んでいて、こちらも走り応えのない道に変わっていました。
新しくて綺麗な道を走っていると、遠くに並行して古い道が残っていることに気が付きました。元々の道が新しく拡張された区間はどうにもならないけれど、トンネルや橋が新設されて刷新された区間については、元の旧道がそのまま残っていることに気づきました。
看板のない脇道へ逸れてみると有りましたよ！これは確かに以前走ったことのあるクネクネ道。なんだ、道が新しくできたとしても、旧道を選んで走ればそれでいいだけじゃないか。と気が付くと嬉々として古い道に進路を取ります。
が、しかし。
何度目かの旧道突入後暫くすると、沿道の民家が途切れたあたりから急激に道が荒れ始めました。道端には行く手を阻む様に「離合困難」の看板。まあこちらはバイクだし、離合困難でも通過さえできれば構いません。さらに進むと木の枝が至る所に散乱し始め、道路が完全に枯葉に覆われてきました。「もうこの道は誰も使っていないのだろうな」「廃道はこうして出来上がるんだろうな」と呑気に考えながら先に進むと、岩壁が崩落して道は無残にも塞がっていました。
かなり長い距離を走ってきたのに、またこの荒れ放題の道を引き返すのかと思うと少し憂鬱になりました。
この道路崩落がトラウマになって、この後は脇道に逸れるのをやめて素直に新しい道を走ります。が、標高が下がるにつれて上がる気温。このまま下を目指すのはマズいと気が付いて、再び山道の方へ進路を取ります。
緩やかなカーブが続く川沿いの道を行く当てもなく延々と走り回っていると、夕方には宮崎市に辿り着けそうな感じになってきました。今日こそキャンプと思っていましたが、場所探しや買物や設営準備のことを考えると、ホテルを取ってしまった方が走ることに時間を割けそうです。
宮崎市内で宿検索をしてみると、お盆休みにも関わらず空き部屋は結構ありました。選択肢が与えられるのならば、繁華街の近くで温泉付きが良いでしょう。するとバッチリの宿が確保できたので、再び走ることに熱中します。
夕方、涼しくなり始めたころに山を下りると、ガソリン残量が少なくなっていることに気が付きました。最寄りのスタンドを探しながらウロウロしていると、西都市という街に辿り着きました。無事に燃料を補給して、再び町外れの県道に戻ろうとしたら、巨大な古墳群のある公園に迷い込みました。広大な敷地にポツン、ポツンと、古墳が点在している不思議な場所です。これはドローンを飛ばしてみたいと思いついて管理棟を訪ねましたが、時間外で担当者不在。残念ながら飛行許可をもらうことはできませんでした。いずれ機会があれば再訪してみたい場所です。
西都市周辺は、市街地に近いにも関わらず、綺麗で長閑な風景が溢れていました。またしても電柱のない一本道を見つけてしまった私は、農薬を撒いているおっちゃんに断りをいれてドローンを飛ばしてみました。距離はあまり走れなかったけれど、長閑な景色は映像に収められたのでこちらも動画の方でご確認ください。
暗くなり始める直前に、宮崎市街のホテルに到着。バイクは近隣の係員のいるパーキングが預かってくれました。温泉に浸かって汗を流すと、なんと生ビールのサービスが！これは嬉しい。一杯引っ掛けた私は勢いづいてそのまま夜の街へ。久しぶりの宮崎ナイトです。
数年前に訪れた時には、数十メートル毎に客引きに捕まって情報収集をしたものですが、今回は何故か誰も話しかけてきません。若い兄ちゃんを捕まえて聞いてみると、規制が厳しくなって声は掛けられなくなったのだとか。まあスイスイと歩けはしますが、ちょっと寂しい気もします。そんな感じでまあ一軒、二軒とハシゴして、ひとり深夜まで飲み歩くのでした。
3DAY に続く。
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