例年ならこの時期はバイクに乗るとしても寒くない平地を走るはずなのだが、11月だというのに気温は23度。但し、来週あたりから気温は平年並みに下がるらしいので、そろそろ今シーズンも走り納めが近い。キャンプシーズン真っ只中で三連休とくれば、これは何処かへ出掛けるしかないと思うはずなのだが、何故かキャンプをしたいとは思わない。春には二つもテントを買って、あれだけ平日キャンプに行っていたというのにどうしたことだろう。いつものワインディングコースを走りながら考えてみると理由は簡単。キャンプよりも、いまは走ることの方が楽しくなってしまったのだ。
教習所を卒業してすぐにハーレーダビッドソン・ロードキングに乗り始めた私は、ドロドロと重低音を響かせながら旅に出る魅力に取りつかれた。山道を走るのも好きだったけれど、所詮はハーレーだから速いバイクには道を譲るのが常。幅広のハンドルのせいでフルロックターンなんて出来る筈もなく、教習所で憶えた運転技術は無用の長物になってしまっていた。加えて、スキーの下りで障害物に乗り上げて大怪我をしたトラウマで、下り坂は怖くて仕方ないし、路面状況が気になりすぎて、地面以外の前を見て走ることすら出来なくなってしまっていた。
ハーレー16年目にして気まぐれに乗り始めたBMWは当たり前だがちゃんと走った。良く曲がるし、良く止まる。どんなに倒してもガリガリ言わない。ハーレーでは出来なかったことが普通に出来るのだ。ある日、道端の広場で旋回とか8の字走行をしてみたら、小径とは言えないまでも普通に出来た。ハーレーでは難しいことが難なくできたのだ。それは、久しぶりに普通のバイクに乗っているんだなぁと感じられた瞬間だった。以来、道端にスペースを見つけては練習をする様になった。グルグルと回りながらウォーミングアップをすると、それ以降のワインディングがうまく走れることに気が付いたからだ。
基本を取り戻してからワインディングを走ると今の自分の走り方はフロントタイヤに頼りすぎている様な気がしてきた。フロントタイヤの両サイドが削れるように擦り減っているのは、直線よりもカーブばかり走っているからだと思っていたけれど、こんな減り方をしているのは運転が下手なせいなんじゃないかと思い至った。フロントに荷重掛けすぎ、フロントブレーキに頼りすぎ、ハンドルこじりすぎ、などなど。
リア荷重でキチンとセルフステアで曲がっていけば、フロントよりもリアの方が先に減るはずと脳内で机上の空論をして、現在はそれを検証中の日々。あとは、とにかく真っすぐの道は走りたくない。常に曲がっていたい。別に何処かへ行きたいわけじゃない。ということで、クネクネした同じ道を毎週繰り返し走っている。とはいえ、絶対にコケる訳にはいかないので、あまりスピードは出せないのだけれど、ついついアクセルが開いてしまうジレンマ。
まあ今はそんなことをしているのが楽しい時期なので、素直にそれに身を任せている。これがひと段落すると、またロードキングで走り出すに違いない。
あくまでもこれは自分用の健忘録。今日は216kmを4時間48分で走破。
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